U-zhaanとSteve Oda 極楽音楽堂
人並みに「英語を喋りたい」という願望はある。
若かりし頃にTOEICの試験を受験した。
若いころから今の見仏のスタイルと同じである。特に深く調べたりもせず、疑問も持たずに受験申し込みである。
勉強をあまりしなかったのは失敗であったと思うが、とりあえずやってみればいいのである。
最初はリスニングであった。Directionといって、まずは例文と回答方法の説明がCDから流れたのだが全て英語であり、これは真剣にならざるをえないと最大限に集中力を発揮して聞いていたら、いつの間にかリスニング試験が10問目くらいに進んでいたのに気づいて唖然とした。「それではここから試験開始です」くらい日本語で言ってほしい。
小千谷市の極楽寺というお寺で開催された「極楽音楽堂〜お寺でインド古典音楽〜」というイベントに行って、タブラ奏者のU-zhaanとサロード奏者のSteve Odaさんの演奏を聴いてきた。サロードとはインドのギターのような楽器である。
極楽寺ではこの10年ほど毎年「極楽パンチ」というフリーマッケットなどのイベントをおこなっていたのだが、今年は主催者である副住職の麻田弘潤氏が多忙のため、翌年に延期となっていた。毎年やっていたイベントが延期になり「何か寂しいねえ」なんてところにU-zhaanさんから麻田氏にお声がかかり、この極楽音楽堂の開催となったようである。
2013年6月10日 月曜日 ガタブツ/お寺でライブ 極楽パンチ2013
お寺の本堂にあがり、まずは出店していたアロイというお店のグリーンカレーで腹ごしらえである。辛めのカレーではあったがかなり寒い日だったので、とても助かった。東南アジアな雰囲気の、ハーブのような香草のような味がして大変に美味しかったのであるが、帰宅後に友人からこの店の梅しそカレーが美味いと聴いた。早めに、そういうの早めに、である。
ライブの会場はご本尊様を目の前にした本堂である。一段高くなったところにU-zhaanとSteve Odaが登場し自己紹介のあとチューニングが始まった。演目としては、まずSteve Oda氏のソロから始まりテンポアップした盛り上がりのところからU-zhaan氏のタブラが入ってくるのだと、チューニング中にU-zhaan氏から説明があった。
打楽器でもチューニングが必要なのかと大変に感心していたのだが、早々にU-zhaan氏のチューニングは終わり、Steve Oda氏のチューニングの音が本堂に流れ続けた。Steve Oda氏は目を閉じ頭を少し揺すりながらサロードの音色に耳を傾けていたかと思えば、時折「ん?」といった感じで弦を調整しているようなしぐさを見せる。
サロードの音色が流れ続けた挙句、35分経過したところで本編に入っていたことに気づいた。5分経過したあたりで隣のご夫婦が「これまだチューニングかな?」と言っていたのを聞き逃さなかったので、ずっとチューニングだと思ってたのは俺だけではないと思う。U-zhaan氏もあんな長くソロやるとは思わなかったとか言ってたので、Steve Oda氏のご乱心ということで片付けた。
「チューニングではない」とその気になって聴くと、サロードの響きのある音色とタブラの破裂音が小気味良く、海の底でマグマに温められたお湯がポコポコと湧いているようなそんな光景が浮かんだ。伝わるだろうか。
こういうイベントから帰宅するとたいていアドレナリンが出まくって暫く眠れなかったりするのだが、どっぷりとした睡魔に襲われて早々に寝た。リラックスできたんだろう。
イベントが始まる前。
指定された駐車場に車を駐め、同じ目的地と思われる格好をした前を歩くカップルをさっそうと追い越し、5分くらい歩いたところで真っ暗なところにたどり着いた。
道を間違えていたことに気づき不安になって引き返したら、そのカップルも引き返していた。紛らわしいので、もっと道を知らない雰囲気を出して歩いてほしい。
私は地図を持っていたので、近くに一人で居た同じ目的地と思われるご婦人に地図を見てもらい、一緒に極楽寺にたどり着いた。この親切なご婦人に出会わなければ、カレーを食べてる暇が無かったかもしれない。このあたりもいつもの見仏のままである。
2015.11.02
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