「長岡・小千谷の木喰展」に行ってきた
長岡市にある近代美術館で開催されていた「長岡・小千谷の木喰展」に行ってきました。
出展されていたのは、「寶生寺」「上前島金比羅堂」「小栗山木喰観音堂」「真福寺」の木喰仏。プラス、柏崎地区にある木喰仏のパネル展示や周辺地域の石仏パネル展示など。
上前島からは、個人蔵の木喰仏や掛け軸、版木なども出展されていました。出展者の青柳家のご先祖様にあたる、大工の清右衛門さんは、木喰上人に帰依して上前島を出立する上人に随従し、造仏に加勢されていたとのこと。
出展されている二像の仏像は、その清右衛門さんが下諏訪で上人と別れる際に、上人から頂戴したものらしい。
青柳家からは仏像だけでなく、五智如来の掛け軸も出展されていました。この掛軸見て、「木喰さんデザインセンス凄いなー」とか思いましたよ。「仏画」とか「絵」っていうよりは、デザインされた「ロゴマーク」みたいな印象を受けるんですよね。なんか、現代に現れてもカッコ良い作品をいろいろを残してくれそうで、恐れ入ります。
上前島金比羅堂にある木喰さんの自刻像は、木喰仏にしては珍しく背ぐりがしてあるんだけど、昔はその背ぐりに子供が入って、雪遊びするときの「ソリ」にしてたらしい。※「背ぐり」って、木像にひび割れがおきないように、背中のほうから像の内側をくりぬいちゃうことね。川遊びの際の浮き輪にしてたってのは聞いたことあったんだけど、ソリとは驚き!お陰でこの自刻像、顔面部分がすり減ってツルッツルになってるんです!!
顔面と髭の部分が繋がってしまって、あごが長い像のように見えるから、「あご長上人」とも呼ばれていたとか(笑)
てか、乗り物にもなる仏像とか、もはやタツノコプロの世界です。
木喰展は大盛況でした。
あまり見る機会のない個人蔵のものとか、真福寺の金比羅大権現とか凄くよかったです。金比羅さんはずんぐりとしたその風貌がマスコットキャラ的な感じにも見えて、可愛い!ダルマのように、家に置きたい感じの仏像でした。
この企画展、長岡市地域振興局が企画していたんですね。
もらったパンフレットには、それぞれの木喰仏の場所の周辺地図にあわせて、ご当地グルメなどが掲載されていました。
なんというか、
- 仏像を観に来る→せっかくだから、その土地の美味しいものを食べたい
- 美術館を尋ねる→同上
- ご当地ラーメンを食べる→せっかくだから、美術館やお寺にも足を運んでみる
といった感じで、興味の切り口はいろいろとあると思うんだけど、それをキッカケにしてそれぞれの要素が複合できるような情報があれば、もっとその土地に興味を持ってもらえるのではないかと思っているのですね。そうした意味では、こういったパンフはなかなか良いですねーと思いました。この『ガタブツ』のサイトも、もっとそちらの方面に向かわせたいのですが...なかなか手が回らなくって…
木喰仏のパンフだけでなく、石仏ガイドというのももらいました。これは素敵です。この地図を頼りに、紅葉を見ながら秋の石仏巡りもしてみたいと思いました。
コメントを残していただけると、読者の反応の改善に役立ちます。自由にコメントしていただいて構いませんが、スパム行為や他人を貶める誹謗中傷などはご遠慮ください。