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妙高寺の愛染明王

投稿日 2008年10月26日 日曜日

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カテゴリ中越地区の仏像, 秘仏

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 新潟県は小千谷市にある妙高寺へ出かけてきました。

 毎月26日はご本尊の愛染明王がご開帳。ずっと前から訪ねてみたいと思っていたんですが、うまいこと週末に26日がぶつかるタイミングがなく、今日、ようやくのことお会いすることができたのです。

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 寺に置かれているパンフによると、「・・・当山ご本尊愛染明王は遠く約三千年の昔、インドの名匠ビシュカツマの御作で、・・・」とあるのですが、実際のところは鎌倉時代の作とのこと。
 また、寺へ向かう道中や寺についてからも、いたるところ「国宝愛染明王」の文字が躍ってるんですが、実際は重文なのです。昭和25年の文化財保護法施行前の話なんでしょうか。
 まぁ、いいんです。国宝や重文なんかの冠は。格好良くて味があって、みんなに愛される仏像であれば。

 お寺さん自体は、月例祭なのに完全放置プレイ。開け放たれた本堂にあがりこみ、愛染を思う存分拝むことができます。
 拝観料も無料。(しかし、住職さんも誰もでてこないのでご朱印ももらえず。そんなときは、ピンポン鳴らしてお願いしなければなりませんね。)

 しっかし、こちらの愛染はその姿もさることながら、見せ方も含めてカッコ良いですね。
 木造で玉眼入り、蓮華座と背後に描かれた日輪のみ彩色有り。像高は119cmとさほど大きくないながらも、暗めの本堂中で少し高い位置に厨子が置かれ、その内部だけが照明に照らされています。

 これ、愛染さんが暗闇の中で、浮き上がっているように見えるのです。

 しかも、愛染は殿様の部屋にいるような感じになっていて、愛染の部屋(愛の小部屋。実際は厨子の内部がそのまま収蔵庫になっているよう。)の前には半透明の障子が立てられています。ボキャブラリが無いので、半透明の障子としかいいようがありません。
 天上界から現れたお殿様が、日輪を背負って渇を入れてるような状態になってるので、とりあえずはハハァ~~~と謝っておくしかなくなるのでした。

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 苔が見事な庭も素敵。もみじも少し色づき始めていました。もう少しで、紅葉と苔のコントラストも見ごろになることでしょう。
 
 曹洞宗は粋だなぁと思ったのでした。

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